サービス付き高齢者向け住宅はバリアフリーが基本

健康上の問題などから日常生活に不安があるが、老人ホームのように24時間態勢で見守ってもらうほどではない、という高齢者にとっては、生活の自由度をある程度確保しながら必要なサポートが受けられる住環境を実現することが望ましいと言えます。そんな需要を満たしてくれるのが、サービス付き高齢者向け住宅です。賃貸住宅の一種ですが、高齢者が生活するのに適したさまざまな配慮がなされており、原則として60歳以上の人が利用できます。サービス付き高齢者向け住宅はいわゆる入所型施設ですが、あくまでも「住宅」を謳っている点に特色があり、各居室は通常のアパートやマンションに近い独立性があります。

多くの物件ではキッチンや浴室なども各室に設けられていて、もちろん自炊なども可能です。その一方で、各設備はバリアフリー設計となっているので、体力の衰えを感じている人でも安心して暮らせます。ソフト面においても、サービス付き高齢者向け住宅には独自の制度があります。まず、どの物件にも必ず設けられているのが安否確認と生活相談の2つです。

安否確認では、スタッフの定期巡回や緊急通報システムなどの導入などにより、日常的に生活状況をチェックしてくれるうえ、万が一の場合にも迅速に対応してもらえます。さらに、生活相談では日常の困りことや健康問題などについて専門家が相談に乗ってくれます。施設によっては、介護サービスを提供しているところもあります。また、提供していないところでも外部事業者による介護サービスを利用することが可能です。